コロナ禍で大打撃を受けた旅行業界
「旅行って、人が生きていくうえで、必要かそうでないかと言えば、不要なものなのだと実感してしまいました。生活に余裕があってこその旅行なんですよね」
コロナ禍で最も打撃を受けた業種の一つである旅行業界。新卒以来、大手旅行会社勤務一筋の太田信太郎さん(50歳、仮名)にとって、全世界で起きた新型コロナウイルスの感染拡大は図らずも、自らの仕事の存在意義を正面から突き付けることとなった。
「これまでも外的要因に振り回され、業界の不安定さを感じたことはありました。2001年のアメリカ同時多発テロの時は、アメリカは危ないからとヨーロッパに行き先を変更する人がいました。中国で流行したSARSの際も、同様です。しかし、世界中どこも行けなくなったのは初めてでした。しかも、海外が駄目だから国内というわけにもいきませんでしたので」


















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