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キャリア・教育 #団塊ジュニアたちの「岐路」

「団塊ジュニア」50歳会社員が直面した人生の岐路 「仕事に恵まれた時代」が終焉し見えてきた不安

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  • 小西 一禎 千葉科学大学教授、ジャーナリスト
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新規事業として成果を出すまでは大変だったものの、一度軌道に乗り始めてからは手応えを感じ、これまでの社内を中心とした人間関係から、視野も人脈も格段に広がった。日々の仕事は楽しく、充実していた太田さんに対し、社内からは評価の反面、やっかみに近い声が聞こえてくる。「同期とかから『いいよな、好きなことばかりやってさ』的なことをよく言われました。まあ実際、自分の思い通りというか、やりたいようにやってたのですが」。

国内外の旅行キャンセル申し込みが殺到

映画関係の担当に10年間で一つの区切りを付け、再び旅行関係の部署に異動した太田さんに、新型コロナウイルスの感染拡大は大きな影を落とした。

日本国内で感染者数が増え、感染流行国からの外国人の入国を拒否する「国境閉鎖」の動きが急ピッチで進んでいた2020年3月、欧州ツアーの添乗員として滞在していた都市から、何とか帰国した。

前後して、国内外の旅行キャンセル申し込みが殺到。「帰国してから、3月はキャンセルの仕事に忙殺されましたが、4月になったら何もやることがなくなりました」。4月の出社は2回にとどまる、ほぼ休業状態だったという。

ほどなくして、会社は希望退職を募ったが、太田さんは応募を見送った。ただ、インターネットを全面的に活用した旅行会社が続々と登場し、自分の会社に対し漠然と抱いていた危機感が心の中で具体化した。同時に、独立を見据えた将来設計の必要性を痛感するようになった。

「『働いていない自分を、本当にやばいな』と思ったんです。手に職をつけて、(組織に頼らず)自分でできる人間にならなきゃいけないと、真剣に思うようになりました」

出社の必要がないため、単身赴任先から家族の元に戻り、30歳で取得した社会保険労務士に箔を付けるべく、中小企業診断士の資格勉強を再開した。旅行の知識を忘れないためにも、eラーニングを怠らなかった。さらに、ロケ地巡りの経験をアカデミアとして肉付けしようと「コンテンツツーリズム」を学ぶため、大学院入学の準備を進めた。

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