サウナブームが日本を席巻しているのは、今や誰の目にも明らかだ。「サウナ本場の国」北欧フィンランドにあやかり、「フィンランド式サウナ」を謳うサウナ施設も次々につくられている。
だが、果たしてどれだけの日本人が、フィンランド・サウナ本来の特徴を正しく把握しているだろうか。
「フィンランド・サウナ」を曲解しているのは、決して日本人だけではない。「今やサウナは世界全体で1700万もあると推定されるが、国外で『フィンランド・サウナ』を名乗るサウナのほとんどは、実際にフィンランドで体験できるサウナとは全く異なったものになってしまっている」と、話題の書『「最新医学エビデンス」と「最高の入浴法」がいっきにわかる!究極の「サウナフルネス」世界最高の教科書』の著者カリタ・ハルユ氏(サウナ・フロム・フィンランド協会代表)も憂いている。
本記事では、同書を再編集し、「『サウナ』で寝つきが良くなるは本当か?納得の答え」を解説する。
20~30年前と比べて「睡眠時間」が減っている現状
多忙かつインターネット漬けである現代の生活スタイルは、脳へ大きな負担をかけています。
本来、脳を休める意味で睡眠の必要性は以前より増しているはずですが、多くの人は、たとえば「約20~30年前の平均と比べて睡眠時間が減っているのが現状」と言えます。
脳にとって睡眠は、永久に切り詰めることのできない、「大切な療養・休息時間」です。
にもかかわらず、多忙な現代生活によって不眠に陥る人は増えつづけ、睡眠リズムは乱れるいっぽうなのです。
そんななか、経験ベースの議論のなかで「サウナに入らなかった日と比べて、サウナ浴後は簡単に入眠でき、かつ深く眠れる」ことを多くの人が証言しています。
では、多くの研究や証言から考えられている「サウナ浴が良い睡眠につながる理由」とはどのようなことなのでしょうか。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら