ひところ、「サウナブーム」なる言葉が各種メディアをにぎわせた。
きっかけは2019年にテレビ放送された「サ道」の影響。このドラマの人気を背景に、都市部を中心にサウナの数が爆増し、「サウナ→水風呂→外気浴」の、いわゆる「ととのう」プロセスが一般に浸透した。
実際、この「温冷浴(「ととのう」プロセスのこと)」を知っている人の数は、2018年で50.3%だったのに対し、2023年には79.5%と大幅に上昇。月に4回以上サウナに行く人は、2023年で推定で約219万人にのぼる(日本サウナ総研のデータによる)。
その人気はコロナ禍で一度低迷したものの、じわじわと復調傾向を見せており、2026年にはコロナ禍前と同レベルの水準までに業界が復活するのではないか、という予測がある。
いずれにしても、サウナがアツい業界であることは間違いない。
しかし、私が気になっているのは、こうして沸騰するサウナ業界の裏側で進む「ある変化」である。それが、ひっそりとした「高齢者の排除」だ。
高温・低温の「二極化」が高齢者を排除?
そう考えるようになったのは、サウナーである私の担当編集が述べていた実体験からである。
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