夏休み明けに気づきたい「子どもの心」の揺れ動き 子どもの声なき声が読み取れる3つの典型表情
夏休みが明け、お子さんの様子に変わりはありませんか? 休み前に抱えていた問題が未解決な場合、登校に前向きになれません。また生活リズムの変化に伴い身体や精神の状態が不安定になりがちです。
子どものSOSは明確な言葉で伝えられるとは限りません。食欲不振、寝不足、腹痛、頭痛などを通じて間接的に発せられることがあります。長年養護教諭(保健室の先生)をされ、現在、千葉大学教育学部に所属する工藤宣子准教授によると、身体の痛みを訴えて保健室に来た子どもの様子から、背後にある心の痛みに気づくことが多々あったそうです。また、何気ない会話をしに保健室に来たという子どもが発していた違和感から、「悩みを相談したい」という本当の目的に気づくこともあったそうです。
暗黙知を見える化
こうした暗黙知を見える化できないものかと共同で研究したところ、工藤准教授の見立てと、筆者の専門的知見である表情分析からの考察に多くの共通項が見出されました。
本稿は、表情分析の視点から、特別な訓練を積まなくても、子どもの声なき声に気づくためのポイントを3つの表情に絞って紹介したいと思います。
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