夏休み明けに気づきたい「子どもの心」の揺れ動き 子どもの声なき声が読み取れる3つの典型表情
最初の表情は、こちらです。
上の歯で下唇を噛んでいるのがわかります。どんなときにこの表情をするでしょうか。
例えば、朝ごはんを食べながら、今日の予定を聞いているときに見られるかもしれません。もしくは、夕方、学校での出来事について話しているとき、または夕食後にゴロゴロしている子どもに「もう宿題終わったの?」と尋ねたときに見られるかもしれません。
下唇を噛む表情に込められた心理
この表情は、感情に波が起きているときに生じます。この表情に伴って、手で顔をさわったり、顎をさすったり、手をすり合わせたりする動きも見られることがあるため、目につきやすいでしょう。
専門的には、マニピュレーターと呼びます。身体の一部で他の部分をさわったり、さすったりする動きをいい、これを表情で行うとき、歯で唇や頬を噛んだり、唇をすり合わせたりします。こうすることで、感情の波をなだめることができるのです。
マニピュレーターが生じていることに気づけば、感情に波が起きていることがわかります。具体的にどんな感情かはわからないものの、安定しておらず、何らかの感情が揺れ動いています。
今日の予定を聞いているときなら、好きな給食が楽しみでウズウズしている? あるいは、不得意な科目の授業があって悲しさが押し寄せている? 学校での出来事について話しているときなら、友達とトラブルがあって嫌なことを思い出している? 夕食後、「まだ宿題終わっていない」と言い出せず、ウジウジしている? こうした可能性があります。
マニピュレーターを見たら、一緒に感情をなだめてあげましょう。子どもの背中をさすったり、手をマッサージしたりしながら、子どもの気持ちに安心感を生み出せるようにしてみてください。落ち着くことで、具体的な言葉が出てくるかもしれません。
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