大事なのは、言葉を選ぶ力です。
いやな感じがしたから「ウザい」と言いたいけれど、もっと相手に伝わる表現を探す。仲良しグループでは「キモい」と言い合っても大丈夫だけれど、それ以外の場所では考えて言葉を選ぶ。友だちには「ワンチャン」と言うのが面白いけれど、親や祖父母の世代には違う言葉で伝える。そんなことができるのが、語彙力のある子と言えます。
逆に、言葉を選べない子が、コミュニケーションにトラブルを抱えがちです。自分の気持ちに自分で気づくことが難しかったり、誤解されやすい表現を使ってしまったりして、精神的に追い詰められることがあります。
言葉を知っていれば、「言いかえ」ができる
言葉を選べるようになるためには、当然ですが言葉を知っていなければなりません。
たとえば「キモい」。他にどういう表現があるでしょうか。
拙著『超こども言いかえ図鑑』の中には、こんなシーンがあります。学芸会に向けて、劇の練習をしている小学5年生の登場人物たち。「特殊メイクで魔女役をやるぜ!」と、顔にいろいろ塗りたくったヤバオくんに対し、マジカさんが「キモいって!」と言います。
デキルくんは「ちょ、ちょっとグロテスクじゃないかな?」
式部さんは「うっ、おどろおどろしいですわね」
1つのシーンに対し、いろいろな言い方をするキャラクターたちが出てきます。
ほかにも、「おぞましい」「不気味」「ぞっとする」などの言い換え表現があります。
いま言おうとした「キモい」は、どういうキモさなのか。さまざまな表現を知っていれば、ちょうど良い言葉を使うことができるようになるでしょう。
子どもたちには、さまざまな言葉を知って「言葉を選ぶ力」をつけていってほしいと思います。
調査方法:インターネット調査
調査対象:小中学生の保護者500名
有効回答数:小学生370、中学生135
*きょうだいがいるため回答数は500を超える
形式:自由記述式、複数回答あり
調査主体:『超こども言い換え図鑑』編集部
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