「親離れができなかった男の子」が”仲間”と川遊びやスイカ割りを楽しめるようになった理由――遊びで育まれる子どもの適応力

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外遊びをする子どもたち
子どもたちは遊びを通して生きる力を自然に身につけていきます(写真:Fast&Slow/PIXTA)
共働き世帯の増加に伴い、学校が終わってから保護者が帰宅するまでの時間を学童保育で過ごす小学生が増えています。令和6年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況調査によると、小学1年生の約半数が学童保育利用登録をしているとの結果が出ています。
小学生が学校で過ごす年間約1200時間に対し、放課後や長期休暇の時間は約1600時間。その時間を「有意義なもの」にするために、塾や運動教室、ピアノやダンスといった「習い事」ですきまなく埋め尽くそうとする保護者が多く見られます。
しかし、国内における民間学童保育のパイオニアである島根太郎氏は、放課後の時間を「未来への投資」と捉え、「社会につながる人間力=非認知能力」育成に必要なのは子どもの「余白」時間だと言います。
日常の遊びの中で育つ人間力や、放課後時間の大切さについて『子どもの人生が変わる放課後時間の使い方』より一部抜粋・編集してお伝えします。

遊びを通して育まれる5つの力

そもそも、子どもたちにとって「遊ぶこと」は本能的な行動です。乳幼児期だった頃のお子さんの様子を振り返ると、身近にある道具をなんでもおもちゃにして遊んでいた姿を思い出しませんか?

ペットボトルをコロコロ転がして笑っていたり、スリッパを両手にはめて楽器にしたり、公園の砂場に連れて行けば、誰も教えていないのに穴を掘ったり、山を作ったり、落ち葉を踏みしめて音の違いに気づいて、ずっと足踏みをしていたり……。

子どもたちは遊びながら周囲の環境を探索し、適応していきます。遊びは、食べることや眠ることとほぼ等しい本能で、好奇心のままにさまざまな発見や経験をし、発達していく。

これが子どもたちの自然な成長の姿です。

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