海水浴を知らずに育つ子も「体験格差」悲痛な実態 「学校外の体験=遊び」と思われ、支援進まず

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「体験格差」の実態を取材しました。写真はイメージです(写真:polkadot/PIXTA)
海水浴にキャンプ、遊園地、家族旅行――幼いころの夏の想い出を聞かれたら、これらを思い浮かべる人は多いのではないか。「体験」を通して得られる経験が子どもの学力などにも影響するという研究もあり、近年は体験の重要性が注目を集めている。
ところが、親の年収が高いほど子どもの体験にお金をかけることができる一方で、親の年収が低い家庭では学校外での体験をまったくしていない子も多く、それが子どもの成長にも影響を及ぼす「体験格差」を生んでいる。その実態を取材した。

大学生になるまで「海水浴」を知らなかった

小学校高学年の時に両親が離婚し、母子家庭で育った源さん(仮名、30代)は、海は海水浴を楽しむところ、というのを大学生になってから知った。友人に、「夏と言えば海!海に行こう!」と言われたが、「海に行って何をするかわからなかった」と明かす。

夏のレジャーを体験したことがない源さんにとって海=海水浴ということが結びつかなかった。「みんなが幼いころに当たり前に経験してきたことが、できていないということに大学生になってやっと気がついた」と言う。

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