学習に関しては一般論ですが、新学期になって大きな差がついているということはあまりありません。もちろん、夏休み中に最低限の課題をやっていることが前提となりますが、受験生を除いて、夏休み中に猛烈に勉強していたという子はほとんどいないと考えています。
ただし、算数について、ほとんど手をつけていなかったとしたら、差がついている可能性があります。算数は筋トレに似ており、一定期間やらないと計算力含め鈍っていきます。もちろん9月以降に取り戻すことは可能ですが、9月になると学校は学習内容を先に進めるため、新しい学習をしながら力を取り戻していくことになるため負担が増えていきます。
ただし、伊東さんのお子さん含め、ほとんどの小学生は夏休みの宿題+α程度は行っており、算数をほとんどやっていないとは考えにくいため伊東さんが心配するほどの差はついていないと考えられます。
適切な伝え方でモード転換を促すことが大切
以上をまとめると、この時期の大切なキーワードは、「生活時間のモード転換を行う」になります。その中でも核となるのが、起床時間です。これでリズムを1週間程度で戻していきます。
最後に大切なことを1つお伝えします。それは「伝え方」についてです。
上記のことを、親が主導で行うわけですが、子どもの同意なく、また理由を子どもに伝えることなく一方的に進めることだけは避けてください。
例えば、「もうじき学校が始まるんだから、早く起きる練習しておかないとね!」という言葉は、一見丁寧に伝えているようにみえますが、現実的には一方的な命令に近い言葉になっています。このような言い方では子どもは全く反応しないと思います。なぜなら理由がないことと、実行することのメリットが感じられないからです。
そのような命令的表現ではなく、「身体のリズムを元に戻すのに1週間はかかるみたいだから、学校始まる1週間前から調整をしていくのはどうかな。そうすると学校が始まるとき、とても楽になるみたいだよ」と提案と伝聞形で話をしてみてください。そして、子どもがこの提案を受け入れたら、夏休みモードから学校モードへ調整するプランを子どもと一緒に立ててみてください。すると初めから新学期のリズムに乗ることができると思います。
以上、参考になれば幸いです。
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