「部下が自分よりデキる」と悩む人の本質的な問題 なぜ不安に思う?ネガティブから抜け出す方法

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また、自分に自信がない人には、父親、母親が厳しかったり、叱られて育ったりしている人が多く、知らず知らずのうちに親の価値基準で生きているということがあります。これを心理学では「ファミリービリーフ」とよびます。

親が信じている信念・価値観をその言動を見て育っているので、知らないうちに引き継いでいるのです。「いつでもきちんと完璧にしなければいけない」 「休んでいる自分は価値がない」「人に迷惑をかけてはいけない」「自分の気持ちを素直に表すことはダメなことだ。いい子でいないといけない」などさまざまあります。

そうやって親の価値基準で生きてきた人が、「自分はダメな人間」という感情を「自分はダメなのだから、もっと頑張らなくては」とモチベーションにしているケースもあります。

思い込みに気づき、手放すこと

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しかし、ネガティブな感情がスタートになっていると、焦りや焦燥感で結果的に続きません。クライアントさんにも「自分はダメだからもっと〜しなければいけない」と考えるのではなく、「思い込みに気づき、手放していくこと、ニュートラルな自分でいることが大事ですよ」と伝えています。こういった思い込みに気づくことで、手放すことができるようになるからです。選択肢が広がり、今後はどうしていきたいのか?言語化できた時がスタートです。

自分に自信がない人というのは、自ら不安を作り出しているようなところがあります。未来の不確実な事柄に対して意識が行く人もいれば、過去の失敗した事柄に意識が行く人もいます。でも、本当は頭を空っぽにして「今ここ」に意識を向け、余計な思考を入れずに目の前のことに最善を尽くしたほうが、最適なパフォーマンスが生まれるのです。「淡々と行い、結果はすべてお任せする」という感覚でいることがとても大切です。 

柳川 由美子 公認心理師

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やながわ ゆみこ

臨床心理士、産業カウンセラー、不安専門カウンセラー。鎌倉女子大学児童学部子ども心理学科卒業。東海大学大学院前期博士課程(文学研究科コミュニケーション学専攻臨床心理学系)修了。2005年より大学やメンタルクリニック、企業研修などの活動を開始し、現在は「メディカルスパ西鎌倉」「メディカルスパみなとみらい」でカウンセリングを行う。一万回以上の個人セッション経験を通して相談者の共通パターンを発見。独自メソッドで解決に導いている。著書に「晴れないココロが軽くなる本」(フォレスト出版)「不安な自分を救う方法」(かんき出版)など。

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