例えば、コロナ禍では運動不足やストレスからの食べすぎで、太る方が続出しました。いわゆる「コロナ太り」で、5~10kg太り、それに伴い体調不良に陥るケースも珍しくありませんでした。
コロナ太りが原因の根底にある体調不良は、薬をいくら服用しても症状の改善は期待できません。養生を実践して生活習慣を改善し、健康的に体重を落とすことで、症状が寛解していくのです。実際、そういう方が多く見られました。
太ることは、美容的な問題だけではありません。
体への負担も大きく、さまざまな症状をもたらしたり悪化させたりする恐れがあります。適正体重から2〜3kg増えただけで、なんとなく体が重く感じて出かけるのが億劫になる、といった経験はありませんか? こうしたことが積もりに積もって体やメンタルに影響が及ぶのです。
食べなくても太るのはなぜ?
今回ご紹介する、気血水の低下による体重の増加の大きな特徴は、“食べなくてもやせない”という点にあります。
普通は食べすぎて動かなければ太っていきますが、この場合、それほど食べなくても太ってしまうのです。それは、消化をつかさどる脾胃(ひい)の弱りによって、滞った未消化物が排出されず、体に吸収されてしまうからです。
太る原因は、気血水のいずれか、あるいは複数の働きの低下にあります。そして、気血水のどれが低下しているかによっても対策が異なります。
そこで、気血水それぞれのタイプの太り方と、対策についてみていきましょう。
まずは下のチェックをやってみてください。2〜3個当てはまればそのタイプを疑います。4個以上は典型的なタイプです。また複数のタイプにチェックが多いときは、2つ(3つ)のタイプが複合的に起こっていると考えられます。
気太り:ストレス太り、やけ食い
□ 完璧主義
□ 自分へのご褒美はスイーツ
□ 眠りが浅い
□ 肩や背中がこりやすい
□ 食欲や食べ方にムラがある
□ 便がスッキリ出ない
□ ガスが溜まりやすい
気太りタイプは、コロナ禍で多かったタイプです。
外出制限がある環境で、ストレスを食べることにより発散していた結果、驚くほど太ってしまったという方も多かったのではないでしょうか。
このタイプは、ストレスを食べること以外で発散することが肥満解消につながります。軽く体を動かしたり、マッサージを受けたり。良い香りで気を巡らせるのも効果的なので、アロマセラピーもおすすめです。
また、コーヒーをよく飲まれる方は飲む回数を減らして、代わりにハーブティーなどで気分転換するのもよいと思います。コーヒーはよい部分もありますが、飲みすぎるとカフェインの作用により自律神経が乱れてしまうので、気が低下しやすい人にはおすすめできません。
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