WBC優勝支えたコーチが語る「選手育成」最新手法 日々進歩するプロ野球、技術活用の「落とし穴」
そもそも野球のレベル自体が飛躍的に上がっています。ピッチャーの投げる速球は150キロが当たり前。変化球の種類は増える一方です。バッターのスイングスピードも上がっていますから、打球の速度も速くなっています。
そうなると、当然その標準に追いつくために、やるべきことも変わってきます。だから、僕らも自分たちの感覚だけで選手に言ったところで、それが現在正しいかというと必ずしもそうではないことも多いのです。
「映像の活用」が昔と大きく違う点
昔と大きく違う点として、映像の活用があります。あるプロ野球選手のバッティングフォームを参考にしたいとします。昔だったらテレビ中継を録画して、再生するといった手間が必要でしたし、そこまでしたところで使える映像にならなかったかもしれません。
ところが今だったら、YouTubeで検索すればたちどころにその選手の動画がいくつもいくつも見られるでしょう。
自分のバッティングフォームを録画して確認したいと思ったら、昔ならビデオカメラで撮影してカメラの小さいモニターで見るか、テレビにつないで再生するかでした。今ならポケットに入れたスマートフォンで撮影して、すぐその場で見られます。
ただし、うまく練習に取り入れたり、効果的に活用したりするのは意外と難しいことです。
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