EMCでは実務家や企業家が教員として指導しており、「実践」「スキル」「マインド」という3本柱を骨子としています。
3つを別々に捉えるのでなく、学んだらすぐ行動、行動したらスキルやマインドに落とし込むというフローをくり返すことで、行動する力、失敗を恐れずチャレンジするマインドを学んでいくのが特徴です。
授業ではさまざまなプロジェクトを実践します。科学技術を専門とするアントレプレナーをゲストに呼んで、技術を学び、「自分ならこの技術をこう使ってもっと社会を良くする」というプレゼンをする授業。
起業してeコマースでTシャツを売るという授業もあります。大失敗もしますし、自分が何をやりたいのかわからないということも出てきますから、対話を通じてマインドを鍛えます。
自分の人生を振り返り、ライフ・シフト的に捉えて、過去の経験が現在にどう影響しているのかを対話することもあります。
アントレプレナーシップ醸成は「語り」
EMCでは、1年生は全員が寮生活で、僕も一緒に暮らしています。夜な夜な寮で自分たちの夢について語り合っているので、1年が終わって1on1をすると、「寮が最高」と口々に言います。
日本はアントレプレナーシップがないと言われますが、必要なのは「しゃべること」だと確信しています。誰かと語り合うことで刺激になり、盛り上がる。しかし、日本人は世界で最もしゃべらない国民だと僕は思っているのですね。
学校教育は「先生の言うことを黙って聞きなさい」。教科書の内容を黒板に書き、それを写します。すると、自分の意見を語る子どもは、「おかしい」と見られてしまうのです。
でもEMCには、「俺はイーロン・マスクを越えたいんだ」なんてことを言う学生も現れます。普通なら馬鹿にされますが、寮生活でずっと夢を語り合うなか、人の夢を笑わない文化が確立しており、「それいいね」と受け入れられるのです。これは心理的安全性そのものです。
他人の夢を聞いて、「それおかしくない?」と言う権利などありませんが、日本人は、大きな夢を持つ人を見ると「自分にはそんな夢はない」と感じ、批判して安心したがるところがあります。
人の夢は、価値観です。みんな違っていい。僕は、そういう社会を作りたいと思っています。
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