データで見ると歴然!日本と海外の「給料の格差」 物価も給料も30年以上低迷する日本は「異常」

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アメリカでは年収1000万円は低所得の部類に入るそうですが……(写真:NewStella/PIXTA)
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「外国人が観光地に殺到!」――最近よく見かけるこのニュース。もちろん、長く苦しかった観光業が復活するのは喜ばしいことですが、実は外国人がこぞって訪れているのは「日本が安い国」だからなのです。
元国連専門機関職員の谷本真由美さんは、「日本は物価も給料もいまだに激安」であり、その安さゆえに「海外から買われている」のだと言います。本稿では、谷本さんの最新刊『激安ニッポン』からの抜粋で、「日本人の給料の安さ」を海外とのデータと比較しながら紹介していきます。

専門職の給料さえ激安な日本

日本人の給料はここ30年でほとんど伸びていません。それを具体的に分析するために「業種別の年収」を見てみます(下の表)。

『激安ニッポン』より

たとえば、情報通信産業の年収は624万円で、全体の平均(443万円)を大きく超えています。

ところが、これを他の先進国と比較してみると非常に驚くべきことがわかります。

アメリカの労働統計局が発表している2021年のデータによると、アメリカの情報通信産業に従事している専門職の平均年収は9万9860ドル(約1378万円)でした。アメリカの情報通信産業の平均年収というのは、日本と750万円以上の開きがあるのです。

さらに、アメリカの情報通信産業は日本よりも細分化されていて、職種によって給料が大きく異なってきます。日本の場合は、職種によってそれほど給料は変わらないですが、アメリカは職種ごとの需要と供給によって大きく報酬が変わってくるのです。

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