年収はその企業の一面を表す重要なファクターの一つだ。しかし、業績の変化などに伴い、年収は意外と大きく変化する。そこで中長期的な傾向を見るため、過去10年の各社の平均年収を合計し、高い順にランキングを作成した。各社の10年間における、単年度の最高年収と最低年収も併記している。
なお、ランキングには変則決算が含まれる会社や10年以内に新規上場した会社は対象外としている。たとえば、年収ランキングの上位企業として知られるキーエンスは期間内に決算期変更が含まれるため対象外とした。
ランキング首位は2億円超え
首位になったのはM&A案件を仲介するM&Aキャピタルパートナーズだった。10年の平均年収合計は2億5285万円と、唯一2億円を超えた。平均年収が3000万円を超えた年もあり、合計額を押し上げた。
また、2位の三菱商事を筆頭に、総合商社5社はいずれも上位にランクインし、10年平均年収でも1億円を超えている。
4位の伊藤忠商事はX(旧ツイッター)の複数のアカウントに、岡藤正広会長から社員に向けた報酬制度改定の説明文書が投稿され話題を呼んだ。文書が流出したことについて、会社側は「遺憾だ」とする一方、SNS上では同社の待遇をうらやむ投稿が相次いだ。
製造業からは15位にファナックがランクイン。工作機械用NC(数値制御)装置で世界首位の同社は、業績好調で財務体質も強固。余裕をもって従業員への還元を行っている。
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