「結婚式がなくなる時代」に結納専門店はどう生き残る?→101年続く"老舗"を救った「昆布で切り絵」の《発想転換》

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高桑乃し店
柑橘類のゼリーの断面に置かれた細工昆布。版画か影絵のように見える(写真:高桑稔)
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結納品の専門店が「切り絵のように細工をした昆布(細工昆布)」を売り出したところ、県内外から注文が来る人気商品となった。
結納どころか結婚式、いや、もはや結婚すらしない若者が増えている令和の時代、富山市にある「高桑乃し店」は“本業”の結納品を今も丁寧に商う一方、細工昆布などのヒットで店を守り、2026年に創業101年目を迎えた。4代目店主の高桑稔さんに細工昆布が誕生するまでの経緯を聞いた。
高桑乃し店
「高桑乃し店」の4代目店主・高桑稔さん(写真:筆者撮影)

結納の専門店…今は数軒だけ

まずは結納と、結納品を扱う専門店について紹介しておこう。

一般的に結納では結納金や指輪のほか、子生婦(昆布)、寿留女(スルメ)、御神酒、宝船などの縁起物や、北陸の習慣によりご仏前(線香やろうそくなど)をそろえる。品数は、「結婚する2人が末永く幸せでいてほしい」と願って5品目、7品目、9品目、11品目、13品目など割り切れない数とする決まりがある。

祝儀袋を扱う紙屋、祝い酒を用意する酒屋など、結納品として扱う品物を販売する店が、ほかの品もそろえて販売するケースはある。しかし、高桑乃し店は結納品のみをメインで販売する。水引飾りの付いたのし袋を、水引を編んで手作りし、上等の昆布やスルメなど必要な品物は、責任を持ってすべてそろえる。高桑さんによると、このような結納品の専門店は、かつては多かったそうだが、富山市内では現在、数軒だけになった。

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