“中古品大好き”なのは日本だけ
ここ最近の日本で大変驚かされるのは、リサイクルショップがどんどんと街の中心のほうに出てきていて、ショッピングモールの中にも、最低1つはリサイクルショップが入っていることです。
そして、店舗の規模もどんどん拡大しているようです。私は日本に行くといつも何軒かのリサイクルショップを回りますが、行くたびに品物の数が増え、店舗面積も拡大しているのです。
そしてかつてのリサイクルショップとは品揃えも変わってきています。
たとえば子ども用品だと、昔は七五三のときの着物など1、2回しか使わなかったものが売られていましたが、最近はよく使い込まれた子ども服やベビー用品が目立つようになりました。それでも値段がついていて、買っている人がいるのが驚きです。
しかも、そういった品物を買っていく人々はそれほどみすぼらしい身なりでもなく、礼儀もきちっとしているのです。
節約志向といえば、聞こえはいいかもしれませんが、コレクションや趣味の目的ではなく、生活必需品すらも中古で揃えなければならないのです。
中国のウェブメディア「澎湃新聞(ほうはいしんぶん)」は、そうした現状を受けて、「日本人はなぜ中古品が好きなのか?」という記事を配信しています。
この記事では、フリマアプリ「メルカリ」の売上高が大幅増加していることや、「大黒屋」などの中古買取ショップがいかに豊富な品揃えなのかを紹介しつつ、次のように分析しています。
「1960~70年代に日本経済は急成長し、人々は裕福になってあちこちで買い物をし、特にぜいたく品を大量に買って身分をアピールした。しかし、その後の日本は経済が長い停滞期に入り、若者が過度な消費を嫌うだけでなく全体が明らかな低欲望状態に入った」
この指摘の通り、低成長にあえぐ日本では半ば強制的に、中古品を積極的に使うライフスタイルが浸透していったのです。
こういうリサイクルショップは欧州や北米にもあり、むしろこちらが本場です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら