あまりに辛辣!外国の船が「日本の港」を避ける訳 直行便の消滅が日本企業の地位低下につながる

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日本に寄る外航船の便数が減っている(写真:Yoshitaka/PIXTA)
「日本はNATOと呼ばれています。もちろん、NATO(北大西洋条約機構)ではありませんよ。Not Action Talk Onlyです。話すだけで何も動いてくれない」
ジャパン・アズ・ナンバーワンと呼ばれたのは遥か昔のこと。社内調整が多く、数%の値下げに数カ月かかる日本企業は、諸外国にとって極端に面倒くさい「客にするメリットのない存在」になっている。その結果、半導体、LNG(液化天然ガス)、牛肉、人材……など、さまざまなものを「売ってもらえない国」になってしまった。
われわれは、「買い負け」という国難をどう乗り切るべきか――。本稿では調達のスペシャリスト・坂口孝則氏の新著買い負ける日本より、日本に寄る外航船の便数が減っている現実について綴ったパートを一部抜粋してお届けする。

日本の港を避けることが恒常化

コロナ禍を原因として、日本に寄る予定だった隻数が減少してしまった。それ以上は遅れるわけにはいかなかったので船舶各社は日本を〝素通り〟した。たとえばアメリカから日本に寄って荷物を積むはずのコンテナ船が、時間がないからと空のコンテナのまま中国に向かう、などだ。これを抜港(ばっこう)と呼ぶ。

国際輸送では混乱が生じてしわ寄せをこうむる国があるのは必然だった。とはいえ、問題は、世界から限られたパイ=コンテナを日本が振り向けてもらえなかったことだ。

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