日本が「4年連続1位→38位」に転落した国際的指標【再配信】 韓国は20位、アジアで日本より下位は3カ国のみ

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かつて4年連続で1位を獲得していた日本が、ついに38位にまで転落した国際的な指標とは?(撮影:今井康一)
【野口悠紀雄氏の連載『経済最前線の先を見る』。2024年に配信した記事の中でも、とくに反響の大きかったものをお届けします。こちらは2024年7月7日に公開した記事の再配信です。】
IMDの世界ランキングで、日本の凋落が著しい。問題の根源は、上級管理者の国際経験が乏しく、世界経済の変化に機敏に対応できないことだ。このため、日本は、IT革命などの大きな変化に取り残された。いまの日本の凋落ぶりを、無視したり軽視したりしてはならない。昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する――。野口悠紀雄氏による連載第124回。

かつて第1位だった日本は、いまや38位

スイスのビジネススクールIMDが、2024年の世界競争力ランキングを6月17日に発表した。世界の67カ国・地域中で、日本は昨年の35位からさらに順位を下げ、38位になった。3年連続で過去最低だ。

このランキングが始まった1989年から1992年までの期間では、日本は世界第1位だった。それ以降、日本の順位が毎年ずるずると下がっていくのを見るのは、日本人としては不愉快なことだ。だから、無視したい。実際、今年のランキングは、報道はされたものの、ほとんど話題にならなかった。

しかし、かつて第1位だった国がここまで凋落するのは、ただごとではない。何でこんなことになるのかを真剣に検討し、対策を考えなければならない。

このランキングで示されているのが日本の実態であるならば、日本企業に投資することは合理的ではない。しかし、今年の初めから2月初めにかけて日経平均がバブル期の最高値に近付いていく局面では、「これからは日本株への投資の時代になる」と言われた。そうした見方は、このランキングで見られる日本の姿とは明らかに矛盾するものだ。

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