朝、保育園に預ける際の子どもの泣き顔、発熱を知らせる呼び出しの電話、お迎え時間をにらみながらの仕事……。産休後に職場復帰した女性の多くが、一度は「いっそのこと子どもと一緒に出勤できたら」と思ったことがあるのではないだろうか。わが子と離れずに働ける、そんな「子連れワークスタイル」を実践している会社があると聞き、生後3カ月の二男を伴って出掛けた。
授乳しながらインタビューが始まった
「モーハウス」は、いつでもどこでも授乳しやすいようにデザインされた「授乳服」のメーカー。創業は1997年。茨城県つくば市に本社があり、東京青山とつくばに直営ショップがある。
この日訪れた青山店では、女性スタッフがスリングで自分の子を抱きながら接客していた。時にはハイハイするわが子の姿を眺めたり、ぐずればスリングの中で授乳したり、奥のバックヤードで昼寝させたり。来店客の多くも赤ちゃん連れなので、あちこちで泣き声や笑い声が起こる。「男の子?女の子?」「何カ月ですか」などの会話が始まり、誰がスタッフで誰が来店客なのかもわからない。
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