そもそも人間は皆、多様な存在であり、価値観が近いというケースがあっても全く同じということはありえません。多様な価値観の中で、どうやってパズルのように組み合わせて円滑な人間関係を作っていくのかが焦点になります。
他人の場合、気が合わなければ距離をおけばよいかもしれませんが、夫婦間、親子間といった身内の場合はそうはいきません。ですから、価値観の相互理解が大切になります。
……と、通常はこのような回答になると思います。しかし、単に「価値観の相互理解」と言われてもなかなか現実的には実行できないのではないでしょうか。
人を「大きく2種類のタイプ」に分けて考えてみる
これまで筆者は4000人以上の小中高生を直接学習指導し、1万人以上の母親からの直接子育て、教育相談を受けてきました。その経験から、人には「2種類のタイプ」があると感じています。詳細を見ていけば十人十色ですが、大きく分けていくと、たった2つの種類に分けることができるということです。このシンプルな見方ができると、価値観の理解が可能となるかもしれません。
人間には大きく分けて2つのタイプがあると考えています。1つを「マルチタスク型」、もう1つを「シングルタスク型」と呼んでいます。
【マルチタスク型】
一言で表現すると、「浅く広く認識するタイプ」です。マルチタスクですから、さまざまなことに自然とアンテナが張られます。また、同時処理、同時進行ができますが、拡散している分、1つのことに深く集中することは容易ではありません。
また、マルチタスク型の人は、「秩序」を好みます。したがって、方法、仕組み、スケジュール管理に関心を寄せます。このような傾向が強いため、無駄なことが嫌いです。無駄なことがあると、「面倒くさい」と発言したり、思ったりすることがあります。
そして、マルチタスク型の人の価値観は「損得」を重視する傾向にあります。つまり、得するのであれば嫌でもやるけども、損することならやりたくないという特徴です。
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