西武、ハリポタは沿線振興の「魔法の杖」になるか ムーミンやアニメ、エンタメ要素で相乗効果

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ハリポタラッピング列車出発式
「ハリー・ポッター」ラッピング列車出発式で「魔法の杖」を振る西武ホールディングスの後藤高志会長(右)ら(記者撮影)

6月16日、としまえん(東京都練馬区)の跡地に「ハリー・ポッター」をテーマとするエンターテインメント施設「ワーナーブラザース スタジオツアー東京-メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が開業した。ハリポタの本場・イギリスに次ぎ世界で2番目の登場となる。

としまえんは西武グループが敷地を保有して2020年8月まで運営していた遊園地。閉園後は都が周辺区域と合わせて広域防災機能を備えた「練馬城址公園」として整備しており、5月に一部のエリアが開業した。都心から近く、森に囲まれた環境が適しているとして、この敷地にスタジオツアー東京を開業することも決まり、公園整備のプロセスに合わせ建設された。

西武も、「スタジオツアー東京に対する期待感や高揚感を醸成したい」として、施設に向かう行程も楽しめるよう、さまざまな取り組みを行った。

駅も「ハリポタ」の世界感に

まず、池袋駅と豊島園駅をリニューアルした。池袋駅はスタジオツアー東京への玄関駅として、ロンドンにあるキングスクロス駅を彷彿とさせる意匠を採用した。スタジオツアー東京の最寄り駅である豊島園駅はホグワーツ魔法魔術学校へ続くホグズミード駅をイメージしたという。

豊島園駅のホームには、かつてとしまえんのアトラクションとして運行していた列車が修復のうえ「魔法列車」として飾られている。また、駅舎の上部には大型のLEDビジョンが設置され、春夏秋冬の季節ごとおよび昼・夜、合わせて8種類のアニメーションが放送される。

リニューアルされた豊島園駅ホーム
ホグズミード駅をイメージしてリニューアルされた豊島園駅のホームと「魔法列車」(記者撮影)
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