「東大生の就職」コンサル選ぶ"身も蓋もない"理由 今と昔で違ってきた「賢い」ということの基準
竹中・小泉「構造改革」が生んだ偏見
このところの日本では、「今この時点においてもっとも短期的に儲ける」ことのできる人間がいちばん賢いという、一種の偏見が蔓延している。
これは竹中平蔵と小泉純一郎が「構造改革」を行った頃に始まった考え方だ。
会社が赤字で「その赤字を解消するにはどうしたらいいか」となったときに、いちばん簡単なのは人件費を減らすこと。つまり、正社員を減らすことだ。減った社員の分は非正規雇用者を増やして対応することで人件費は安くなるから、当面の危機的状況をしのぐことは可能になる。
たしかにそうやって赤字を減らせば、しばらくは儲けが出るのかもしれない。しかし、日本中の多くの企業がそれをやってしまうと、合成の誤謬(個々人が正しいと思って取った行動が、みんなが同じ行動を取ることで社会的な状況を悪化させてしまうこと)が起きてしまう。


















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