スマホカメラを卒業するための決定版 オリンパスOM-D E-M5 MarkⅡはスゴかった

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マクロ撮影時にも、手ぶれ補正は非常に有効だった

今回筆者は、E-M5 Mark Ⅱのレンズキットのうち、M.ZUIKO DIGITAL ED 12–50mm F3.5–6.3 EZとの組み合わせを試した。このレンズは、広角寄りからポートレート撮影までに対応する、非常に扱いやすいレンズだった。

電動ズーム、マニュアルズームの機能があり、前者はスムーズにズーム操作をしたい動画撮影時に便利。後者は写真撮影時に、スピーディに直感的な撮影ができるというメリットがあり、筆者の場合はマニュアルズーム操作を常用していた。

このレンズはカメラのコンパクトさからすると、ちょっと唐突にも思える胴体の長さがあるが、前述のとおり片手だけでグリップしにくいこのカメラと組み合わせると、両手でしっかりと構えることができ、結果としていいバランスで使用できた。

またM.ZUIKO DIGITAL ED 12–50mm F3.5–6.3 EZにはマクロ撮影モードが備えられ、レンズのリングをボタンを押しながら奥に切り替えると、被写体に20cmまで近寄って撮影ができる。植物や昆虫、あるいはアクセサリーの撮影などに威力を発揮してくれた。

筆者のようにPENシリーズなどのマイクロフォーサーズカメラを使ってきた人は、手持ちの交換レンズを使用することも、もちろん可能だ。特に単焦点レンズは比較的価格も安く充実しているため、引き続き活用したり、新たに買い足して楽しむのもよさそうだ。

スマホ連携で、スムーズにライフスタイルに入り込む

スマートフォンのカメラからE-M5 Mark Ⅱへ。この移行をスムーズにしてくれるもうひとつの機能がWi-Fiだ。自宅に戻ってパソコンを開かなくても、スマートフォンのアプリでカメラから直接写真を転送することができ、すぐにInstagramやTwitterなどへの共有が可能だ。

たとえば取材の際に、このカメラで撮影した写真の一部をInstagramで先に共有できる点は、筆者にとって非常に便利だった。

もちろん共有する際、アプリでエフェクトをかけることもできる。ただし、E-M5 Mark Ⅱできれいに撮れた写真は、そのまま手を加えずに共有してしまった。やはり写真はエフェクトの楽しさもあるが、撮影したときの質がそれに勝る。そんなことに気づかされる体験だった。

またアプリには、カメラのシャッターを切ることができる機能もあるため、集合写真を撮ったり、手ぶれを防ぐ撮影にも対応できる。このように、スマホのカメラからのステップアップとして活用しながら、スマホでの写真の楽しみ方をより広げてくれる、そんな1台だった。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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