パナソニックのLUMIX DMC-CM1は、すでに今年3月に発売されており、新製品とはいえないかもしれない。
欧州では一足先にお目見えし、日本では限定数の発売という製品ではあるが、本連載で是非とも触れておきたい製品だ。製品自身の性能、画質も良いが、”デジタルカメラの未来”を照らし、進む方向を示しているようにも思えるからだ。
LUMIX CM1はパナソニックが昨年9月、2年に1度、ドイツ・ケルンで行われるトレードショウPhotokinaで発表されたAndroidスマートフォンとデジタルカメラの複合製品である。
Android 4.4を搭載するSIMフリースマートフォン(Android 5.0への対応もアナウンスされている)でありながら、ソニー製の2010万画素1インチ大型裏面照射CMOSセンサーを搭載する高画質コンパクトデジタルカメラでもある。
1インチセンサーを遣いながら超薄型を実現
このサイズのセンサーを搭載しながら、レンズ部の奥行き21.1ミリ(ボディ部は15.1ミリ)に抑えているのは驚異的だ。昨今のスマートフォンは7ミリ前後まで薄く仕上がっているが、本機はあくまでも”カメラ”の位置付け。
同じ1インチセンサーを搭載するカメラというと、ソニーでいえばRX100シリーズ、キヤノンならばPowerShot G7X、パナソニックならばFZ1000などで、単焦点レンズとはいえ、これだけのセンサーを搭載するカメラが、軽くポケットに収まるというには、それだけでも魅力と言える。
言い換えるなら、そうした高スペックのCMOSセンサーを搭載しているという部分が、心に響かないのであれば、約12万円と高額のCM1を購入する理由はない。単に1インチの高画質センサーを搭載した優秀なカメラが欲しいだけならば、本機の1/3の価格で入手できるのだ。
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