PENシリーズはマイクロ一眼をより身近に楽しむことができるように、コンパクトさや印象的な作品作りにこだわりを見せる。一方OM-Dシリーズは、マイクロフォーサーズカメラの中でも、より「撮影すること」にこだわるシリーズだ。
レンズの中心と、同じ軸上に取り付けられた電子ビューファインダーをのぞくと、クリアで早い動きにも追従するレンズをとおした世界が広がる。液晶画面で撮影する利点も、自撮りや高いアングルなどで享受できるが、普段はやはり、写真に集中できるファインダーをのぞくスタイルがしっくりとくる。
通常の一眼レフカメラは、センサーをとおさないそのままの光を見ることができるメリットがあるが、電子ビューファインダーにも独自のメリットがある。露出を調整したり、エフェクトをかける場合、電子ビューファインダーは撮影する前からその結果を確認できる。またビデオを撮影する際に、ファインダーをのぞいたままで操作できる点も便利だ。
タッチパネルにも対応するが、ボディにはオプション設定を行うためのダイヤルやボタンが配置されており、ファインダーをのぞいたままのコントロールを、好みどおりに設定できる。
こうした「写真を撮ることに集中できる環境」を、E-M5 Mark Ⅱは提供してくれるのだ。
PENシリーズからのステップアップ
筆者は普段用のデジタルカメラとして、2011年モデルのオリンパス PEN Lite E-PL3を使ってきた。前述のとおり、カジュアルにマイクロ一眼を楽しむためのシリーズで、スマホ時代の象徴的なカメラとして市場を拡大させてきた。
OM-Dは、PENシリーズからのステップアップにもぴったりだった。E-M5 Mark Ⅱは、上級機といえど、マイクロフォーサーズのカメラらしいコンパクトさがポイントだ。レンズなしの状態で500gを切る469gのボディは、一眼レフカメラではなかなか実現できない軽さだ。手のひらに載せることができるサイズで扱いやすい。
カメラを持ち歩くことが仕事ではない筆者も、カバンに気軽に入れることができる。つまりカメラでの撮影機会が増えるのだ。スマートフォンを中心に写真を撮影している人にとっても、軽く持ち歩けてすぐに起動し、撮る楽しさを体験できるだろう。
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