BDレコーダー、新機能「全録」の実力は? 広がらない「事前予約が不要」の認知

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12万円台の全録機種も登場。消費者に徐々に浸透しているというが・・・(撮影:尾形文繁)

3年間で価格が半額に──。家電売り場でも突出した価格下落の波に襲われたのが、ブルーレイディスク(BD)レコーダーだ。

2000年代後半、従来のDVDレコーダーに替わり、普及が広がったBDレコーダー。GfKジャパンの調べでは、2011年は615万台もの販売を記録した。

しかし、2014年には、254万台にまで販売台数が低下。平均価格も普及当初は10万円を超えたが、地デジ移行後の2012年には4万3000円台にまで下がった。

同時録画モデルが台頭

ただ、その後、価格はじわりと底を打ちつつある。背景の一つには、メーカー側が消耗戦から脱しようと、格安製品を品ぞろえから外したことがある。さらに大容量で長時間、高精細で、かつ多チャンネルの同時録画が可能なモデルが手頃な価格にまで下がってきたことも、消費者の心をつかんだ。

「売れ筋は容量が500ギガバイトで、2番組同時録画ができるモデル。5万円程度の価格帯でも売れている」(ビックカメラ有楽町店)。最高画質で100時間以上の録画が可能な、容量1テラバイトの製品も6万~8万円程度に下がり、選ぶ人が増えているという。

一方、さらなる高付加価値化で購買動機を刺激しようと、メーカー各社も躍起だ。代表的な事例が、一定期間、テレビ番組を自動的にすべて録画する、「全録」機能の追加である。「タイムシフト」機能とも呼ばれる。

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