新卒3年後離職率がここ3年で大きく低下した企業を見ていこう。
中堅SIerのクロスキャットは、2020年度の新卒3年後離職率は36.3%で『就職四季報』掲載企業のなかでも高い水準だったが、2022年度には12.1%と大幅に低下した。同社では2017年4月から新卒社員向けの奨学金返済支援制度を導入、2021年4月入社の新卒社員から支給上限を増額している。こうした取り組みの積み重ねが離職率低下につながっていそうだ。
中小企業向けに確定申告用記帳代行サービスなどを提供するエフアンドエムの新卒3年後離職率も、2020年度は31.8%であったところ2022年度は6.7%と大幅に低下している。
新卒3年後離職率は、新卒がすぐに辞めてしまいたくなる「雰囲気の悪い企業」であるかどうかを判断するときに参考になる指標だが、このように企業の取り組みにより上下する値でもある。
就活生・求職者のみなさんには、新卒3年後離職率と業績や年収、残業時間や休みやすさなど、さまざまな指標を併せて企業研究し、自分にとっての「良い企業」を判断してもらいたい。『就職四季報』やシキホー!Mineでは、年収が高く新卒が辞めない100社など、新卒3年後離職率とほかの指標を組み合わせたランキングも公開中だ。
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