しかし、時間もかかるし面倒くさいので「書くこと」を嫌う子どもは多いです。人間はどうしてもラクな方向に流れていくものだから、仕方ないのかもしれません。
授業時間の節約のために最近では、学校や塾でも穴埋めプリントで板書の代用をすることも多いようです。
ただ、メモを取らない子は、その場ではわかったつもりでも、結局記憶に残っていないケースがほとんどです。
ノートは頭が整理されていないと上手に取ることができません。ノートを取るのに時間がかかる子の多くは、その内容を理解しておらず、一字ずつ書き写しています。
つまり、うまくノートを取ることと内容の理解度はリンクしていることがほとんどです。
ただ機械的に写し取るだけではなくて、理解できていることなら一部を省略して書いてもいいでしょうし、逆に先生が「ここは書かなくてもいいよ」と言ったことでも、「大事だな」「おもしろいから書いておこう」とノートを取れる子はどんどん伸びていきます。
「書くこと」でアウトプットする方法は、文字情報だけとは限りません。理科では植物や昆虫を観察した絵を描かせることがあります。見たものすべてをノートに写し切ることはできませんから、「どこに特徴があるのか」「何を注視すべきなのか」をつかんだうえで抽象化して描いていく力をつけるのが、この理科の観察の目的です。
パソコンやタブレットなどを使った学習も広がっていますし、「書く」以外の学びの選択肢は増えています。
それらももちろん効果的ではありますが、「書くこと」をおろそかにするとアウトプット能力が磨かれないという懸念もあります。今も昔も板書をノートに取ることは、子どもたちにとって大切な学びなのです。
子ども自身が「得意だ」と思っていたら否定はNG
子どもの「得意」と「苦手」どちらに目を向ける?
〇 「得意」に目を向ける
子どもが得意だと思っている教科は、絶対に認めてあげましょう。
ときには、「子どもは得意だって言うけれど、別に成績がいいわけではないんだよね」と親としては褒めにくいこともあるでしょう。例えば4教科の平均偏差値が40弱で、ある教科だけ偏差値45だったときに「これで得意と言っていいのだろうか?」と思うかもしれませんよね。
でも、子ども自身が「得意だ」と思っていたら、決して否定してはいけません。
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