『10万人以上を指導した 中学受験塾 SAPIXだから知っている 頭のいい子が家でやっていること』では、好奇心や興味関心、探究心を培い、頭のいい子を育てるためのメソッドを大手中学受験進学塾のSAPIX小学部にお聞きしました。お話のなかで重要視されていたのは、日常の当たり前のなかにある学びのチャンスを拾い上げることです。
本稿では、頭のいい子へ育っていくためには、家庭学習においてどのような接し方が重要なのかSAPIX YOZEMI GROUP共同代表の髙宮敏郎さんとSAPIX小学部広報企画部の広野雅明さんに説明していただきました。
SAPIX式 家庭学習の習慣
教えたそばから忘れる子どもにイライラしたら?
〇 子どもはすぐに忘れるものと思って接する
子どもは忘れる生き物です。びっくりするくらい忘れます。
そして大人になると、こんなにも子どもの頃に忘れていたこと自体を忘れてしまうんですよね。だから、親としては「昨日言ったばかりでしょう!」「もう何回も言っているじゃないの!」とイライラしてしまいます。
でも、「子どもは忘れる生き物なのだ」と思っていれば、少しだけ気持ちがラクになりませんか?
どんどん忘れていくことを念頭に置いて、根気よく、繰り返し学んでいくことが大切です。SAPIXのカリキュラムも子どもが忘れることを前提としてつくられています。だから、何回も何回も何回も同じ内容がでてきます。
覚えておいてほしい漢字や知識について、「絶対に忘れないようにね」と子どもに念押ししてもあまり意味がないでしょう。
それよりも、忘れていたら「また覚えよう」と前向きな声をかけていきましょう。忘れたことに一喜一憂するよりも、次は覚えていられるように、もう1回丁寧に繰り返していく。これが大事なポイントです。
イライラしないもう1つの方法として、お父さんお母さんが何かまったく新しい学びをスタートしてみるのもいいかもしれません。案外、1週間前に習ったことも覚えていないものです。
リアルタイムに自分が忘れてしまうような体験をしていれば、「なかなか覚えていられないものだよね」とおおらかな気持ちになれるかもしれません。
板書をノートに取ることは必要?
〇 実は板書をノートに取るのは頭を使う作業。子どもにすすめる
授業中に板書や先生の話をノートに取ることは、「思考を整理して書く」というアウトプットの基本トレーニングになります。
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