実例から学ぶ「職場の嫌な人」効果的な対処法2つ 「悪気はないけど嫌みを言う人」にどう接する?

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
職場の嫌な人から自分を守る「言葉の護身術」を紹介します(写真:ヤシの木/PIXTA)
改正労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)が施行され、大企業は2020年6月から、中小企業は22年4月から「ハラスメントへの防止措置」が義務づけられました。その結果、一時期と比べると、職場での「パワハラ」は減ってきましたが、完全になくなったわけではありません。「パワハラ」と認定されるまではいかなくとも、どの職場にも、必ず1人は「嫌な人」がいるものです。
弁護士の後藤千絵さんは、離婚や相続などの家事事件を中心に相談を受ける弁護士。近年は家族間の「モラハラ」だけでなく、職場やコミュニティでの「モラハラ」に関する悩み相談が増えていることから「職場の嫌な人による嫌がらせ行為」に悩む人たちのために、自分を守る「言葉の護身術」を考案しました。『職場の嫌な人から自分を守る言葉の護身術』(三笠書房)から一部をご紹介します。

前回の記事では、7つのタイプについて紹介いたしました(7つのタイプについてこちら)。いよいよ、職場の嫌な人から自分を守る「言葉の護身術」実戦編のスタートです。ここでは、嫌な人と正面から戦わずに「賢く勝つ」方法をお伝えします。

そもそも「言葉の護身術」とは、相手と直接対決することを目的としていません。職場の嫌な人と正面から張り合っても、こちらにメリットはありません。とくに「モラ男」や「モラ女」といわれる相手には、正論を言っても通じません。ますますヒートアップさせるだけで、時間と労力のムダに終わる可能性があります。

相手は自分が悪いという自覚のないまま、嫌がらせをしてきます。あることないことを言い募ってこちらを攻撃してきたり、揚げ足取りをしてくるので、真正面から相手にしても疲れるだけ。何もいいことはありません。

あくまで「正面から戦わずに、自分を守る」。それが「賢く勝つ」ということであり、「言葉の護身術」の本質なのです。

ここからは職場でもよくあるケースを取り上げ、それぞれのケースで有効な「言葉の護身術」を紹介していきます。

悪気はないけど嫌なことを言う人

職場で長時間一緒に仕事をしていると、他人のさまざまな面を見ることになります。気が合う人が多いと職場に行くのも楽しくなりますが、気の合わない嫌な人がいると、つい、憂うつな気分になるものです。

たとえば、悪気のないふりをして、独自の価値観を押しつけてくる人や、普段のちょっとした会話の中でも、マウントを取らないと気が済まない人たちもいます。

一見、悪気がないようなふりをして話しかけてくるのですが、こちらが無邪気に答えていたら、「だからダメなんだよ、もっとこうしないと!」と、なぜか「上から目線」でお説教をされたり、価値観の押しつけをされたりします。

当然、言われたほうはモヤモヤしますよね。

悪気のないふりをして嫌なことを言う人には、どう対処すればいいのでしょうか?

次ページ実例と対処法を紹介!
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事