大量入社!新人を「目障り」に思う先輩たちへ 超ポテンシャル採用を見るのも面白い

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採用人数が少ないからといって必ずしも「厳選採用」とはかぎらないし、多く採用するから「じゃぶじゃぶ採用」ともかぎらない。数多くの企業の採用責任者の方たちと顔を突き合わせてきた経験から言えば、頭数だけの採用をする企業なんて今はほとんどないのではないでしょうか。

通常は、現場で活躍する人の「要件」と、会社の未来を担うべき人の「要件」と、さまざまな調査と議論を重ねて採用基準を作っているはずで、基準に満たない人を目をつぶって採用、なんてしていないと思います。「出来が悪い」のは恒例行事だと思って、もう少し長い目で見てあげてほしいなぁと思います。

今の若者の特徴を、逆に生かそう

どんなに立派な経営者だって、赤ちゃんのときは、ひとりではトイレにだっていけなかったわけじゃない? 学生時代と環境ががらりと変わって朝起きられなかったり、敬語がうまく使えなくてしかられたり、新卒社員は社会人の赤ちゃんみたいなものなんですよ。今は赤ちゃんでも、きっと1年もすればひとりで歩けるようになって、また1年経てば言葉を話してごはんも自分で食べてトイレにも行けるようになって、5年も経てば算数だってできちゃうしピアノだって弾けちゃう。すごいんだから、成長のチカラって。

いつの時代も、新入社員は「今どきの……」とひとくくりにされ、ため息をつかれてきました。社会人としての当たり前の行動ができないのは全時代に共通だけれど、それでもその時代によって、新卒社員の特徴はある気がします。

特にここ数年、採用時の面接が終わった後、「何か質問、ありますか?」と聞くと、「今日の私の面接はいかがでしたか? 今後の参考にしたいので、アドバイスください!」と言われることがすごく多くなった記憶があります。

面接の評価を面接官に聞くなんて、私なんかからすれば衝撃なのですが、よかったところと修正したほうがよいところを端的にフィードバックするようにしていました。そうしないと、SNSで「この会社、対応悪い!」なんてたたかれてしまうこともあって、実際、その評価を参考にする学生も多いのだそうです。

きっとこの世代の新卒社員は、自分に根拠レスな強い自信は持っていないのかもしれない。また、対峙する相手にまで答えを求める甘えがあるのかもしれない。だとすれば、もちろん個々人の特徴はよく見ながらだけれど、時代の特徴をとらえて大人が対応を変えていくことが、成長のスピードは高める秘訣なのかもしれませんね。

たとえば、自信が持てない人たちが多いのであれば、短い周期で小さいことでもできたことを言葉にして褒めることが大切かもしれないし、自分で答えを導き出せるように、アドバイスを求められても「あなたはどう思うの?」と問うことが大事かもしれない。理屈っぽくて目的を確認しなければ動けないということは、なんでも「ハイ!」と素直にやる人より手はかかるけれども、目的がわかれば、ズレのないアウトプットができる可能性がある、というふうに。

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