部下に好かれない上司は相手を巻き込む力が弱い 「この人のためなら」と思われる会話の共通点

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上司と部下
人に好かれて、やる気も引き出す「声かけ」3つのルールをお伝えします(写真:takeuchi-masato/PIXTA)
3坪のたこ焼きの行商から、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店を作り、ユニークな人材育成法をこれまで延べ60万人に伝えてきた永松茂久氏。その永松氏がコミュニケーションの秘訣を明かし、2022年1番売れた会話の本『人は話し方が9割』のシリーズ最新作『リーダーは話し方が9割』より、「“この人のためなら”と思われるリーダーの話し方」について解説します。

名前を呼んでいますか?

心理学者・マズローの唱えた愛と所属の欲求と呼ばれる「社会的欲求」が自己肯定感、そしてその上にある「承認欲求」が自己重要感。社会での立ち位置や実績というものが絡んできた中で満たされるものです。

部下の自己重要感を上げるリーダーには多くの場合、共通点があります。

まず1つめ。それは「何かを話す前にその相手の名前を呼ぶ」ということです。

例えば挨拶1つとってもそうです。  

ただ「お疲れさま」「ありがとう」ではなく、「〇〇くん、お疲れ」「〇〇さん、ありがとうございます」とできる限り1人1人に声をかけています。

他にも職場で何か頼みごとをするとき、「ねえ、これをやってくれない?」ではなく、「〇〇くん、これをお願いしていい?」と必ず相手の名前から始めるのです。

これは無意識にやっているリーダーが多いと思いますが、優秀なリーダーを観察すると、おそらくこの共通点が見えてくるはずです。

名前を呼ぶことは、相手を尊重するということです。名前を呼ばれることによって、無意識に相手は自己重要感が高まっていくのです。

「リーダーがたくさん名前を呼ぶ人ほど成長速度が早い」という話を聞いたことがありますが、呼ばれるたびに自己重要感が高まっていくということを理解すると、この理論も納得がいくのではないでしょうか。

人は自分の名前を呼んでくれるリーダーを好きになるのです。

世の中には大きく分けて2種類のリーダーがいます。

1つは自分1人でチームを引っ張っていこうとするタイプのリーダー。

そしてもう1つは、周りの人を自然と巻き込みながらともに進んでいくタイプのリーダーです。

当然ですが、いまの時代は後者のリーダーが求められていることはもうおわかりでしょう。  この2つのタイプを簡単に見分ける方法があります。

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