部下に好かれない上司は相手を巻き込む力が弱い 「この人のためなら」と思われる会話の共通点

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前者のリーダーは、「私は」、つまり「I」を主語にします。

これに対して後者のリーダーは、「私たち」「俺たち」、つまり「We」を主語にします。

これはほんのわずかな違いかもしれませんが、下の人に与える心理的影響力は大きいものです。

「私は」と言われた瞬間、それはリーダー自身の話、つまり他人事になってしまいますが、「私たちは」と言われた瞬間、それは突然自分ごとになります。

主語の中に自分自身も入っていると認識するのです。

ひとりぼっちを作らないために話を振る

「名前を呼ぶ」「Weを主語にする」と続いて、優秀なリーダーがやっている声かけ。

3つめは「話を振って参加させる」ということです。

部下にもいろんなタイプがいます。  

積極的に自分から話に参加する人。

積極的な人の話をうなずいて聞いている人。

端っこのほうでなかなかその会話に参加できない人。

それぞれの性格によって、そのスタイルはさまざまです。

こうした場所においても、優秀なリーダーは、積極的な人とだけ話をすることはありません。

自分から話せない人に対しても、「君はどう?」とさりげなく話を振るのです。

もし、それで満足な答えが返ってこなかったとしても、そこをしっかりとフォローしながら、いいタイミングで声かけをします。

このアクションは引っ込み思案な人にとっては、「自分は蚊帳の外じゃないんだ。ちゃんと見てくれているんだ」と想像以上に大きく自己重要感を高めてくれます。

優秀なリーダーは、会話において名キャッチャーのような存在です。

飛んでくる球をファーストに投げたり、サードに投げたり、ときには遠くにいる外野に投げたりします。

そうすることで、チーム全体で1つの話を作り、できる限り寂しい人を作らないように会話においての気遣いができるのです。

そしてそういうリーダーだからこそ、「この人のために」と人がついてくるのです。

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