部下に慕われない上司は相手の立場に立ってない 親身になって自己重要感を高める7つの話し方

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上司と部下
完璧なリーダーが求められているわけではありません(写真:takeuchi-masato/PIXTA)
3坪のたこ焼きの行商から、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店を作り、ユニークな人材育成法をこれまで延べ60万人に伝えてきた永松茂久氏。その永松氏がコミュニケーションの秘訣を明かし、2022年1番売れた会話の本『人は話し方が9割』のシリーズ最新作『リーダーは話し方が9割』より、「“この人のためなら”と思われるリーダーの話し方」について解説します。

誰からも愛されるリーダーなどいない  

「リーダーはなんでもできるすごい人であるべきだ。そうでなければいけない」

言葉にはしなくとも、心の底でそう思い込んでしまう人は少なくありません。

とくに情報が発達し、いろんなすごいリーダーたちを目にすることが増えたいま、その人たちのように、自分も完璧でなければいけないと思い込んでしまうリーダーたちが増えているのは事実です。

すべての仕事で成果を出す完璧な上司。

たくさん給料を稼いでくれて、土日は家族のためにすべての時間を使う親。

聞いたことになんでも答えることができる先生。

そんな立派な人になる必要はないと断言します。

かえってそういう完全無欠なリーダーは、下の人のポテンシャルを潰してしまうことも少なくありませんし、彼らの自己重要感を下げてしまうことも往々にしてあります。

もう1つリーダーを苦しめる思い込みがあります。

それは「すべての部下に愛されなければいけない」というものです。

どんなに部下のことを大切に思おうと、どんなに温かい言葉をかけようと、人にはそれぞれの好みというものがあります。

そもそも誰からも好かれるという、お釈迦様でもキリストでもできなかったことに自ら挑戦し、心をすり減らす必要はありません。

「完璧でなければいけない、愛されなければいけない」という理想を求めすぎるがゆえに、例えば自分がミスをしたときに、なんとか隠そうとしたり、言い訳をして取り繕おうとすることは、かえってリーダーとしての人望を失ってしまいます。

間違えたときは素直に「ごめん」と謝ればいいですし、嫌われたら「ありゃ、残念」くらいの気持ちでいいのです。

謝ることは自分を否定することではありません。

逆に器を示すことだってあります。

それに

「リーダーも間違えるんだ」

「リーダーでも嫌われることがあるんだ」

という人間的な部分を見せることで、部下の心にはゆとりができます。

上の立場の人に欠けているところがあるからこそ、下の人の出番が生まれるのです。

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