部下に慕われない上司は相手の立場に立ってない 親身になって自己重要感を高める7つの話し方

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では、いまどんなリーダーが求められているのでしょうか?

それはリーダー自身が部下に求めているものと同じです。

つまりは「可愛げと愛嬌」です。

この2つは上の立場から下の立場に求めるものだけではなく、実は逆も同じなのです。  

可愛げと愛嬌があるリーダーだからこそ、人は親しみを感じ、「自分がいないと」と責任を持ってくれるのです。

完全無欠でたくさんの情報を持っているリーダーは、いまやグーグル先生の前には歯が立ちませんし、情報だけならITに詳しい部下のほうが持っている時代です。

質問されたことにすべて完璧に答える必要はありません。

知らないこと、わからないことは素直に相手にそう伝えればいいのです。

無理して頼りになる人を演じる必要はありません。

そういう場合に部下の自己重要感を高める言葉、それは

「一緒に考えよう」

このひと言です。

いまの時代に必要とされているリーダー、それは完璧なリーダーではなく、親身になって話を聞き、ともに考え、ともに寄り添って歩いてくれるリーダーなのです。

うまくいくリーダーが自然とやっている話し方

人の心は想像以上に繊細なものです。

特にリーダーの言葉というものは、思いのほか、下の立場にいる人に大きな影響を与えます。

しかし、それはいい意味で使うと、相手の可能性を大きく引き出せるということにもつながります。

うまくいくリーダーは自然と相手の自己重要感を高める話し方をしています。

私はこれを

「フォーユートーク」

と呼んでいます。

平たく言えば「相手のことを思い、寄り添いながら話をする」ということです。

優秀なリーダーは、フォーユートークを自然に使いこなし、部下の自己重要感を高めているのです。

フォーユートークについて、まずは大きなポイントをお伝えしましょう。

★①相手を主役にして話をする

人が一番興味のある存在はなんでしょうか?

それは「自分自身」のことです。

どんなにすごいと言われる社長でも、どんなに修行したお坊さんでも、あまり自分のことを表現しない引っ込み思案な人でも、みんな共通して言えるのは、

「誰もが自分自身のことに一番興味がある」

ということです。

人はいつも自分自身のことを無意識に考えながら生きています。ですから相手を主役にして話をするということは、一番興味があるその人自身のことを引っ張り出すという作業につながります。

次ページその人自身のことを言語化
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