部下に支持される上司が実践している声がけ12選 できるリーダーは相手に合わせて話している

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上司と部下、チーム
平等にこだわりすぎるのもよくないのです(写真:takeuchi-masato/PIXTA)
3坪のたこ焼きの行商から、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店を作り、ユニークな人材育成法をこれまで延べ60万人に伝えてきた永松茂久氏。その永松氏がコミュニケーションの秘訣を明かし、2022年1番売れた会話の本『人は話し方が9割』のシリーズ最新作『リーダーは話し方が9割』より、「“この人のためなら”と思われるリーダーの話し方」について解説します。

その人に合わせた話し方をしよう

長男は優秀な大学を卒業し、一流企業のエリートに。

これに対して次男はその日暮らしの風来坊に。

そんな2人の息子を抱えた親が、同じようによく言うセリフがあります。

「2人とも同じように平等に育てたつもりだったのに……」

実はその平等が間違っているのです。

もちろん両親にとっては、同じように2人とも可愛い子どもでしょう。しかし、この世に同じ人間は1人もいません。

特性という面から見ると、長男と次男は、リンゴとパイナップルくらいまったく違う個性を持った人間なのです。

リンゴは寒い場所で育ちます。パイナップルは南国で育ちます。

リンゴを南国で育てようとしたり、パイナップルを雪の中で育てようとしたら美味しく育ちませんし、枯れてしまうかもしれません。

この両親は、それぞれの伸びる育ち方があることを見落としてしまっているのです。

その個性を考えずに、1人ひとりを同じ人間として捉え、まったく同じように育てたとしたら、その個性に合っているほうは伸びますが、合わないほうは劣等感を抱くことになってしまいます。

これは遺伝なのか、天性のものなのか、それとも後天的なものなのかはわかりませんが、この世に生まれ落ちたときに、それぞれの存在が、ある程度の性格を持って誰もが生まれてきます。

人間だけでなく、ペットも含め、生まれたばかりの生き物を2人以上育てたことがある人なら、誰しもそのことを感じたことがあるのではないでしょうか。

おそらくそれぞれの性格の違いに驚いたことがあると思います。

兄弟ですらそれぞれの個性と性格を持っているということは、まったく別の環境で育ってきた部下たちも、それぞれの性格や経験値、精神レベルがあって当然です。

積極的に仕事に取り組むことができるタイプもいれば、花が咲くまでに時間がかかるタイプもいます。

次ページその人その人の特性を見抜き、状況に合わせた話ができる
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