しょせん首や肩が痛くなるだけだろう……と侮ってはいけません。首に異常が出てくると、副交感神経にも異常が生じ、人の生命の基本である血流が淀んできます。首は身体の本体と頭部をつなぐ架け橋なので、頭痛や集中力の低下、イライラ、目の疲れ、小じわ、吹き出物など、頭部(顔・肌)のあらゆる不調が目立ってくるでしょう。
また姿勢と血流の悪さから、脂肪が溜まりやすくなったり、消化不良を起こしたりと、体調面も不安定になりかち。特にオフィスでパソコンに向かう時間が長いと、ポッコリお腹の原因にもなります。
治療食として推奨される3つの栄養素
首のこりやストレートネックの改善は、姿勢を正すことがいちばんですが、悪くなってしまった血流も食事から改善しておかなければいけません。血流を改善する食材はたくさんありますが、首こり病の治療食でも推奨されている3つの栄養素をキーワードに、食材を選んでみましょう。
〈みわ子流、首こりによる血流悪化を防ぐコンビニ飯!〉
・DHA、EPA
血流をよくする働きと共に、脳や神経の機能を維持することから首こり改善に適した食材と考えられています。あじ、さば、さんま、いわしなどの青背魚やサーモンに含まれます。記憶力・集中力のアップにも最適です。
→ 握り寿司セット、鮭のおにぎり、サバ(スモークサーモン)の押し寿司、柿の葉寿司、魚の生姜煮、サバの味噌煮、アジの南蛮漬け、オイルサーディン(缶詰)など
・ビタミンB群
DHA、EPAと一緒に摂取すると、相互作用で脳や神経、筋肉などを健康に保つ効果が期待でき、糖やタンパク質の代謝も助けます。豚肉、大豆製品、キノコ類、ナッツ類などに含まれます。
→ 豚汁、豚肉の生姜焼き、八宝菜(緑黄色野菜も一緒に摂れます)、ブランパン、味噌汁全般、キノコのパスタ、キノコのマリネ、ナッツ入りスナック、ミックスビーンズサラダなど
・緑黄色野菜
DHAやEPAは肉類と違い「不飽和脂肪酸」になるため、酸化しやすいのがやや難点です。酸化防止となるβカロテンの含有量が多い緑黄色野菜を一緒に摂取すると吸収がよくなります。ニンジン、ホウレン草、トマト、ピーマン、ブロッコリーなど。
→ 1日の1/2(1/3)の野菜が摂れるシリーズ(スープ、丼、シチューなど)、温野菜サラダ、野菜スティック、八宝菜、筑前煮、ほうれん草のお浸し(胡麻和え)など
■組み合わせ例
・寿司・おにぎり(魚介) + 味噌汁 + 緑黄色野菜の惣菜
・キノコのパスタ + スモークサーモンのサラダ
・オイルサーディン + ブランパン + 野菜スティック
・1日の1/2(1/3)の野菜が摂れるシリーズ + 魚料理 + おやつにナッツ
何度も言いますが、首こりの根本的な解決には、姿勢の改善がなくてはなりません。ですが、体調がすぐれないと余計に疲労が蓄積し、体が重くなり、さらに前のめりの姿勢になりがちなのも事実。新年度に向けて、正しい姿勢と血流改善飯で気合を入れなおしておきましょう!
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まるた みわこ / Maruta Miwako
美養食研究家/シニア野菜ソムリエ(野菜ソムリエの最高峰)
自身の体調不良により、健康でスリムで美肌になる 野菜や果物の効果をもっと追究したいと、野菜ソムリエの最高峰であるシニア野菜ソムリエを取得する。
「真の“美”体質」をテーマに、 カラダの中から"美"を養う料理を発信。
「美養食研究家」として、料理教室やセミナー、レシピ開発、 商品プロデュースなどを手掛けている。これまでに考えたレシピは400点、スムージーレシピ100点以上。
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