「メタボ=肥満の象徴」。長年、行政機関や食品メーカーなどが国をあげて対策に打ち出したため、日本にもすっかりそんな意識が根付きました。「メタボリック症候群」という言葉の国民認知度は90%を超え、誰もが体型や日々食べるものに気を付けるようになってきました。
そんな中で、「食事改善はまず野菜摂取から!」と思っていらっしゃる方が多いように思います。でも果たして、野菜摂取で本当にメタボからの体質改善が見られたでしょうか……。
「代謝の悪さ」が大きな原因に
厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成25年度)によると「肥満者」の割合は男性28.6%、女性19.6%となっています。前年度比では、男性の人口の約1/3が肥満傾向で、メタボという言葉の認知度が高まってきているわりに、さほど改善は見られていないもようです。
肥満には「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」との2種類があり、内臓のまわりに脂肪がたまってしまう「内臓脂肪型肥満」と、高血圧・高血糖・脂質異常症のうち、2つ以上を合併した状態を「メタボリックシンドローム」と呼んでいます。どれも体の代謝の悪さが原因の一つであり、食事の改善では、やはり野菜摂取が望ましいと言われています。
野菜摂取に関しては、近年さまざまブームになり、大きく分けると、結局体にいいのは「生野菜」なのか「温野菜」なのか、という議論があります。ですが、酵素系ダイエットのお供には生野菜、体を温めるためには温野菜と用途によるもので、一概にどちらがいいと言い切るものでもありません。
メタボ対策に関しては、「代謝をよくする」のをいちばんの目標に据えるなら、体を温める効果を期待できる温野菜が適しているでしょう。生でも体を温める効果が期待できるニンジン、カブ、玉ねぎ、ネギ、生姜、ニンニクなどは別として、サラダに入っているトマトやキュウリ、レタスなどの生野菜は体を冷やすので、メタボ改善・対策中という方は摂りすぎに注意が必要です。
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