少しずつ暖かい日が増えてきた今日この頃。「春眠暁を覚えず」という言葉があるように、春は昔から眠くなりやすい季節と言われています。夜ぐっすり眠れるということであればいいですが、目覚めが悪い、日中も眠気が続く、集中力が出ない、イライラや体のダルさを感じるということなら、要注意です。
漢方の世界では、古来より春は肝臓の動きが活発になる季節だという考え方があります。冬は寒さによって体の代謝が悪くなりがちで、人の身体には老廃物がたくさん溜まります。それを解毒しようと、肝臓が活発になるのです。
だるい、眠いは肝臓が疲れているせい?
肝臓は一般にアルコールの解毒作用が有名ですが、食べたものの栄養も腸で吸収された後、肝臓に入り、体に不要なものはそこで解毒する過程があります。食べすぎや飲みすぎ、また薬の成分なども肝臓で処理されるので、肝臓が疲れてしまい、これが日中までだるさや眠気につながっている場合があります。
また、春に眠くなりやすい理由の一つとして、季節の変わり目独特の「気圧の変化」もあるようです。これは日によって寒暖の差が激しく、自律神経が乱れがちであるために起こると考えられています。自律神経には大きく「交感神経」と「副交感神経」があり、寒い時は交感神経が優位に、暑いと副交感神経が優位になる傾向がありますが、春は寒暖の差でこれらの切り替えがどっちつかずになり、眠気やイライラにつながるのです。
脳の神経バランスをとるには、自分自身の気をしっかりさせようとする精神的な努力も必要かもしれませんが、それだけでは不十分。脳の神経機関は食品から補うアミノ酸で作られるので、食事面も気を配ってみましょう。
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