まさに弱肉強食、飼っている魚もときには生き餌に!?海洋生物学者が明かす、水族館「食」の凄い真実《水族館が100倍楽める話》
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人気のウミウシなど、人が与える餌を食べずに、すぐに死んでしまうような難儀な生物もいる(写真:インディ/PIXTA)
観客が来なくて体調不良になったマンボウがいる? 餌代を自分で稼ぐクラゲがいる? 飼育員は繁殖に全力投球している? 舞台裏には、得体のしれない生物がたくさんいる? 飼育員と漁師は仲良し?
水族館は、発見の宝庫だ。日本全国の水族館の「表」も「裏」も、「酸い」も「甘い」も知り尽くした海洋生物学者が、水族館の真の魅力を解説する。水族館が100倍楽しくなること請け合いだ(『カラー版-水族館のひみつ-海洋生物学者が教える水族館のきらめき』より一部抜粋してお届けします)。
千差万別の餌―グルメな生き物
人間同様、動物もみんな餌を食う。光を与えておけば生存する一部の動物を除けば、日々の給餌が不可欠であり、その生き物にあった餌を与えることが水族館の妙技である。
水族館の裏側には、相撲部屋も顔負けの巨大な冷凍庫(時に冷凍室)があり、大量の餌が保管されている。
魚やイルカ、ペンギンなどの餌に主に使われるものとしては、マグロなどの切り身、サバやアジやサンマの切り身(もしくは丸のまま)、キビナゴやイカナゴ、アサリなどの貝やエビのむき身、短冊切りのイカ……といった具合に、割と人間も食べられるようなものが多い。
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