長引く胃の不調、その影に潜む病気とは? 胃薬を飲んでも改善しないなら要注意

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仕事がたまったり、飲みすぎで胃に負担がかかっていないか?もし、なかなか治らないようなら、医療機関へ(imasia)

胃薬を飲んでも、改善しなかったら?

年末が近づくにつれ、仕事の追い込みに拍車がかかり、疲労だけでなくストレスもたまりやすい。そのため、胃の不調を抱えてしまいがちだ。

もし市販薬を飲んで、胃痛や胃もたれなどの不快な症状が治れば良いのだが、再び症状がぶり返し調子は悪いまま。原因ともいうべき、仕事のストレスを抱え続けているため、胃薬を飲んでも改善しないこともある。しかし、長引く胃の不調の影に、別の病気が潜む可能性もあるのでご用心。

国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科の奥坂拓志科長が警鐘を鳴らす。

「胃の症状は、必ずしも胃に関わる病気だけで起こるわけではありません。胃の裏側にある膵臓(すいぞう)に、がんが生じても、胃の症状を感じることがあるのです。膵がんは、早期の段階で自覚症状に乏しく、進行した状態で発見されることが多いがんといえます。

だからこそ、ちょっとした自覚症状を見逃さないでいただきたいのです。ただし、胃の内視鏡(胃カメラ)検査では、膵臓の状態を知ることはできません。『ストレスによる胃炎』と診断されて、薬を飲んでも症状が長引くようならば、一度は、胃以外の臓器の病気も疑って検査を受けることをお勧めします」

膵臓は、消化液を十二指腸に出すなどの役割を担っている。アルコールの飲み過ぎなどで、膵臓に炎症を起こす「急性膵炎」は、激烈な腹痛などの症状を伴うのだが、膵がんは静かに進行する。その異変のひとつのサインが、胃のあたりの長引く不調。膵臓の不調を胃の異常と感じることが多いからだ。ところが、そのような場合に胃の検査を受けると、胃炎や胃潰瘍などの胃の病気が実際に見つかることもあるだけに、膵がんの発見が遅れがちになるという。

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