プロが伝授、株価10倍「テンバガー企業」の発掘法 「四季報データ」を攻略すれば注目企業が見えてくる

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私たちは50±20%、すなわち30%から70%と言っています。これには理由があります。現在のところ、全上場会社の自己資本比率の単純平均はおよそ52%です。統計学では平均を中心とした上下の散らばり具合を標準偏差と言うのですが、それがおよそ20%だからです。

52%を中心に上下それぞれ20%とすると、50±20%になるというわけです。確率的に言っても、30~70%の中に約7割が入ります。

基本的には30%より上であればいいでしょう。ただし安全性を高めたいのであれば、50%以上を目安にするといいのではないでしょうか。

「営業キャッシュフロー」でメイン事業の「稼ぐ力」を確認

四季報に掲載された3つのCFのうち、営業CFではその会社の本業において、1会計期間(1年間)で実際にお金が稼げているのか否かを見ることができます。

営業CFがプラスになっていれば、本業がうまくいって会社にお金が入ってきたことを、逆にマイナスになっていれば本業がうまくいかず、会社から現金がなくなったことを表します。

営業CFがプラスの場合、会社として健全な営業ができているということです。そのため、私が投資の方法についてお教えしている「複眼経済塾」では、営業CFを「生命維持装置」と呼んでいます。つまり、企業の継続性を見るために、この営業CFを見ましょうということです。

会社は基本的に、次の成長を目指して常に投資をし続ける必要があります。投資したお金が出ていくので、投資CFはマイナスの状態になりますが、これはむしろ健全ということができます。

「営業CF+投資CF」の式が意味するのは、「本業で稼いだお金を投資に回したとき、お金が残るのか、残らないのか」ということです。通常、営業CFはプラス、投資CFはマイナスなので、営業CFから投資CFの額を引くことになります。

このとき算出された額が黒字であるべき、というのが判断基準です。

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