プロが伝授、株価10倍「テンバガー企業」の発掘法 「四季報データ」を攻略すれば注目企業が見えてくる

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《ブロックE》その企業の健康状態はここに注目!

ブロックEは上から順に次のような構成になっています。

【株式】 発行総数、売買単位、時価総額など
【財務】 総資産、自己資本、負債など
【指標等】 ROEなどの投資指標、設備投資額などの経営指標
【キャッシュフロー】  営業CF(=キャッシュフロー)、投資CF、財務CF、現金同等物

小さなスペースにこれら4つの大項目に関する数字がびっしりと書かれているので、ひょっとするとみなさんは読みたくない気分にさせられるかもしれません。

しかし、会社の状況を知るうえでとても貴重な情報ですので、投資したい会社があるならば、その会社のブロックEの数値データをしっかり理解できるようになりましょう。

「時価総額300億円以下」に着目するとテンバガーが見つかる

テンバガーを狙える成長著しい会社を見つけたいのであれば、【株式】の時価総額をチェックするようにしてください。時価総額は「発行済み株式数×株価」で算出します。

テンバガー狙いの方に私がおすすめしているのは、「時価総額300億円以下の中小型株」です。それは、時価総額が大きくない分、会社の「伸びしろ」が大きいと考えているからです。

一方、四季報の「財務」に関する記述を押さえることも大変重要です。優先度の高い情報についてご説明しましょう。

四季報の【財務】欄には、総資産、自己資本、自己資本比率……と数字が並んでいます。このうち最も重要なのは自己資本比率です。

自己資本は、会社が自分で作った資本です。自己資本以外の資金は負債です。となると、自己資本の金額が大きく、総資産に占める自己資本比率が高ければ高いほど、会社としての健全性が高いという理屈が成り立ちます。

では、実際の数字としてはどれくらいが目安になるのでしょうか?

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