中学受験に失敗「不登校」になった彼が選んだ道 「フリースクール」に通い始めて救われた

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中学2年生のときの不登校経験をきっかけにフリースクールに通い、20年以上、不登校をテーマに取材執筆活動をつづけてきた不登校新聞編集長・石井志昂さんは「フリースクールに救われた」と言います(写真:ヤシの木/PIXTA)
2020年度、小中学校に通う不登校児童生徒数は約19万6000人で、過去最高を記録しました。そんな中、学校でも家庭でもない「子どもの第三の居場所」として注目をあびているのがフリースクールです。
中学2年生のときの不登校経験をきっかけにフリースクールに通い、20年以上、不登校をテーマに取材執筆活動を続けてきた不登校新聞編集長・石井志昂さんは「フリースクールに救われた」と言います。『フリースクールを考えたら最初に読む本』より一部抜粋し再構成のうえお届けします。

不登校の子どもが増加している背景には、学校や親、子ども同士の過剰な同調圧力の押しつけ、行きすぎた管理教育の実践などがあると説明しました。では、フリースクールに通えばこうした問題すべてが解決するのでしょうか?

もちろん、一人ひとりの子どもによって、かかえている精神的問題も違えばフリースクールに合うか否かも違います。ですので、万人にとってフリースクールがよい場所だとは言えないかもしれません。しかし、私が過去20年間、不登校の問題を取材してきた経験から、フリースクールに通い、心身の健康をとり戻した子どもを何人も見てきています。

ここでは私自身が不登校を経験し、フリースクールに救われた話をしたいと思います。

中学受験に失敗し、ある日突然学校に行けなくなった

私がフリースクールに通い始めたきっかけは、中学2年生のときに不登校になったことでした。不登校になった大きな原因は、小学6年生のときに中学受験に失敗したことにあります。

私が生まれ育った家庭は、教育熱心というほどの家庭ではありませんでしたが、小学5年生の夏休みに私が家で元気に暴れ回っていたとき、親からそんなに元気ならばと思われたのか、「塾に行ったらどうか」と言われ、受験勉強を開始しました。

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