「子どもの不登校」親がやっていいことダメなこと 「学校に行きたくない」と言ったらまず休ませて

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子どもが学校に行けなくなったとき、親はどう対応したらいいのでしょうか?(写真:keyphoto/PIXTA)
2020年度、小中学校に通う不登校児童生徒数は約19万6000人で、過去最高を記録しました。不登校の主な定義は、文部科学省にのっとると、「年間30日以上登校できなかった児童生徒」のことをさします。
中学2年生のときの不登校経験をきっかけにフリースクールに通い、20年以上、不登校をテーマに取材執筆活動をつづけてきた不登校新聞編集長・石井志昂さん。新著『フリースクールを考えたら最初に読む本』より一部抜粋し再構成のうえ、子どもが学校に行けなくなったときに親はどうしたらいいのか、石井さんのアドバイスを紹介します。

子どもが学校に行けなくなったら?

子どもが不登校になってしまう理由と、子どもが不登校になったらどう対応すればいいのかについてお話ししましょう。

まず前提として、親は「学校に行かなくてもいい、不登校でもいい」とは思えないのが自然で、わが子が不登校になったときに、うろたえたり不安になったりしてしまうのは当然の反応だと思ってください。

生きていくルートがとても見えにくい時代になったいま、経済的な不安も大きく、自分の子どもには安定した人生を歩んでほしいと考える中で、普通のルート、つまり義務教育をきちんと終了してほしいと思うのは普通です。

子どもが不登校になる理由をあえて分析するとすれば、いじめ、学校の先生との相性がよくない、HSC(Highly Sensitive Child:音やにおいに非常に敏感な子)や発達障害といった本人の特性、母子分離不安などで、多くの子どもの場合、この4つを組み合わせた複合的な理由です。

私は、母子分離不安以外の3つの理由で不登校になりました。

これらの理由で子どもが学校に行くことがむずかしくなった場合、親がまずやるべきことは、勇気を持って「学校を休ませる」ことです。このことはいくら強調してもしきれません。不登校の理由を分析したり、無理に学校に行かせたりすると、逆効果になってしまいます。

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