代表的なものは家族の写真を入れたフォトスタンドですね。映画などでオフィスのシーンがあると必ず目にするものです。ほかにはお気に入りのスポーツチームのグッズ、マグカップ、デスク周りの文具も会社から支給されるものもありますが、お気に入りのペンやカレンダーを置いてデスクの雰囲気を自分好みにすることがごく一般的です。
会社によりますが、重役でなくとも社員全員に個室が与えられているオフィス、というのもアメリカではよくあります。こういうオフィスになるともっと「大物」を持ち込んでくる社員もいます。ギター、ソファー、野球のバットやゴルフクラブ(仕事中に素振りでもするのでしょうか……)など、もうまるで自分の部屋ですね。
従業員に大きな部屋を与えるワケ
実はこうした広いオフィスを提供しているのにはちゃんと理由があります。転職があたりまえのアメリカでは、社員は少しでもいい条件の企業への転職をつねに考えています。雇い入れる企業の側としては、しょっちゅう社員が入れ替わってしまっては効率が悪いですし、後任者の採用の費用もばかになりません。
そもそも個々の会社には文化というか、経営哲学というものがあり、これらはやはり永年勤続の社員から社員へ継承されてゆく無形の価値があります。社員の流出が激しいとこうしたものまでも失うことになり、それらのコストを勘案すると、広いオフィスや個室をあてがうことはトータルでみるとコストを抑えていることになるのです。
反対に、アメリカでは比較的簡単に社員を会社都合で解雇することができます。日本では、よほど事件でも起こさない限り「解雇」という措置は簡単には取れないものなのですが、ツイッターが社員の半数を解雇したのもこうした事情の違いがあります。
結果的にツイッターに残った(イーロンが残した)残りの社員は、流出してもらっては困る人材ということなのでしょう。しかし、中には今回の騒動で嫌気がさして辞めてしまう社員も出てくるでしょう。優秀な人材に対しどのような引き留め策を講じるのか、これからイーロンの経営手腕が問われるところですね。
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