日本で働いた外国人社長「日本の就活」への違和感 1日で終わる「インターンシップ」の意味は

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外国人からみて、日本の新卒の就職活動はかなり変わったものに見えます(写真:Mills/PIXTA)

皆さんこんにちは。デビットです。

日本では大学生の就職活動は何かとニュースで取り上げられます。そのたびにちょっと違和感を覚えるのが「リクルートスーツ」といわれる同じ服装をほぼ全員がしていることです。

特に女子大生は一様にピッタリとまとめた髪で、清潔感のある真面目そうな印象はいいのですが、正直普段の自分とはまったく違うスタイルで、個性がアピールできないのではないかと思ってしまいます。これが一番象徴的ですが、外国人からみて日本の新卒の就職活動はかなり変わったものに見えます。

最近ではかなり緩和されてきているようですが、就職活動解禁日なるものがあり、その日に就職説明会の受付が始まると、まるで人気ミュージシャンのライブチケットのように一瞬で枠が埋まってしまうということです。これらはすべて外国人からみると「なんで?」と思ってしまう習慣です。

お小遣い稼ぎを兼ねる海外のインターン制度

では、アメリカで大学生の就活はどうなっているのでしょうか。ご想像の通り、リクルートスーツというものは存在しません。それどころか、一斉に就職活動を行うという慣例もありません。この違いは、企業の人材獲得、大学進学の意義、ひいては企業と大学の関係についてもいろいろ示唆に富むものがありますので、今回アメリカでの就活事情についてお話ししたいと思います。

まず、企業が大学生向けに就職説明会をおこなうという話はあまり聞いたことがありません。そもそも、一斉に大学生を採用して、入社後に配属を決めるという考えがありません。必要なポストに対して必要な人材を採用します。このことは、どんな名門大学をでていたとしても、求められる経験がなければ就職が難しいということでもあります。では、どうやって大学時代から実務のスキルを身につけるのかというと、ご存じのインターンシップになります。

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