ジェフ・ベゾス「たった1人の顧客」に尽くす意味 批判が高まり夢に向かい始めた2010年代の生声

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アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏
アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏(写真:Mike Kane/Bloomberg)
誰もが知る成功者として有名なあの人も、ひとりの人間として、悩み、もがき、ときには本音、弱音、ジョークをぽつりともらすことがある。ときに、そうした等身大の言葉はどんな美辞麗句よりも力をくれるはずだ。
ジェフ・ベゾスが社内文書やインタビューなどで自ら語った言葉、「生声」を収録した『ジェフ・ベゾスの生声』から、世間からの批判が高まった時期、そして宇宙開発という夢に向かって歩み始めた時期の発言を、一部抜粋・再構成してお届けする。

袋小路の1つが大通りにつながることもある

<2011~2014年 《信念》
労働環境などへの批判を受けながらも、信念を貫き前進を続けた時期>

真の革新とは、発明するだけでなく、そこから改善していくことである。物事を変えるのは難しくないが、物事をいい方向に変えるのは難しい。
――エディソン・ネイション・ビデオ・シリーズ 2011年4月

 

新しいことをすれば常に批判を受ける。ただし、そこには2種類の批判がある。誠実な批判と、古いやり方で利益を得ている人々による、利害関係から生じる批判だ。
――アスペン研究所 第26回アニュアル・アワード・ディナー 2009年11月5日

 

結果として袋小路に迷い込んだとしても、我々は突き進むことをよしとする。当然、袋小路の1つが大通りにつながることもある。それが本当に楽しいのだ。
――アマゾン・プレス・カンファレンス 2012年9月6日

 

私は、自分を頼ってくれる人がいると、俄然やる気が出ることに気がついた。私は頼られるのが好きだ。我々を頼ってくれる顧客がいることがうれしいし、チームの一員であることがうれしい。誰もが誰かを頼りにしており、株主が我々を頼りにしてくれているのもありがたく、だからこそがんばろうと思う。
――『フォーチュン』誌 2012年11月16日

 

アマゾンには18年の間に培った、そして成功へと導いた3つの柱がある――顧客第一。発明。忍耐。「顧客」を「読者」に置き換えれば、この手法はワシントン・ポストにも通用する。
――『インデペンデント』紙 2013年9月3日

 

インターネットはあらゆるメディア業界を混乱させている……それに不満を唱えてもいいが、不満は戦略ではない。アマゾンが書籍販売を実現しているのではない。未来がそれを実現しているのだ。
――「60ミニッツ」 2013年12月1日

 

我々は数千万人の顧客のために優れたサービスを構築しようとしているわけではない。たった1人の顧客のために努力をしている。そう考えれば、1人に向けて優れたサービスを構築した結果、何百万人という顧客を獲得することができる。
――アマゾン・プレス・カンファレンス 2014年6月18日

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